「本当はどうしたい?」が自然と出てくる会話術~
表の言葉と裏の気持ちが違うのが営業
「前向きに検討します。」
「今は特に困っていないので…。」
「社内の調整が必要で…。」
営業をしていれば、一度は聞く言葉ですよね。
しかし、ここに大きな問題があります。
お客様は本音をそのまま言わないのです。
表向きの言葉の裏には、こんな本音が隠れています。
- 「実はけっこう迷ってる」
- 「どこまで話すべきか見極めたい」
- 「断りづらいから当たり障りなくしている」
つまり、
本音を引き出せた営業だけが選ばれるということ。
そこで活躍するのが、今回のテーマ
「If(イフ)話法」です。
If話法とは? 仮の世界で人は素直になる
If話法とは、
「もし〜だったら?」という仮定の質問で
お客様が安心して本音を言えるようにする技術です。
例:
「もし導入するとしたら、いつ頃が理想ですか?」
「もし」をつけることで、まだ決断していないのに、
未来のイメージを語ってもらうことができます。
未来をイメージすることで、導入をリアルにすることができるので提案が進みやすくなります。
また、お客様が心のガードを緩めてくれるのも、if話法の大きな強みです。
なぜ効果があるのか?
ポイントは心理的安全性。
- 決めなくていい
- 責任がない
- とりあえず話していい
という状況がつくられるからです。
言った言葉に責任を持つ必要がないので、安心して話せるようになるのです。
トップ営業は質問が上手い
If話法は「言い方の技術」ではなく
質問設計そのものに価値があります。
◆提案時
◆予算感の確認時
if話法を活用することで、情報量が圧倒的に変わります。
この差が、提案の精度・信頼の深さに直結するのです。
まずは信頼設計から
心を開いてもらうための3ステップ
If話法を使う前に、
顧客が安心して話せる土台をつくりましょう。
①共感を明示する(あなたの味方ですというサイン)
例:
「他社さんとの比較も必要ですよね。」
顧客に寄り添う姿勢を示すことで、安心させましょう
②否定しないと宣言する(本音を守る)
例:
「率直にお話しいただいて大丈夫です。」
これは、「後ろ向きな話等でも大丈夫だから、本音を話してね。」というメッセージです。
この言葉も顧客に安心を与える言葉です。
③質問の意図を先に伝える(警戒を取る)
例:
「より良いご提案にしたいのでお伺いさせてください。」
どんな要件でくるのか?何か悪い話でもあるの?という不安を消すための言葉です。
この心を開いてもらうための3ステップが揃うと、If話法は最高の形で機能します。
本音を引き出すIf話法フレーズ集
以下の場面ですぐに使えるフレーズです👇
積極的に取り入れていきましょう。
ニーズが見えにくい時
顧客自身が言語化できていないケース
例文:
- 「もし現状に一つ改善できるとしたら、どこでしょう?」
- 「もし理想の状態をひと言で表すなら、何でしょう?」
この「もし」で本音やその方向性が見えます。
価格に迷っている時
例文:
- 「もし同じ価格で2つ選べるとしたら、どちらがいいですか?」
- 「もし価格以外に重視するとしたら、何がポイントですか?」
価格だけではない顧客の大事にしている要素を把握できる質問です。
導入時期を先延ばしされている時
例文:
- 「もし1日でも早く改善できるとしたら、どの部分が良くなりますか?」
- 「もし他社も動き出しているとしたら、どんな影響がありますか?」
先延ばしのデメリットを自覚してもらえる質問です。
決裁者の本音を探りたい時(BtoB向け)
例文:
- 「もし上司の方が反対するとしたら、どんな理由が考えられますか?」
- 「もし社内で検討するとしたら、どこが争点になりそうでしょうか?」
稟議に上げる際に、注意すべき点を事前に把握することができる質問です。
曖昧な不安の原因を探る時
例文:
- 「もし不安があるとしたら、何が一番大きいですか?」
- 「もし迷いがゼロになるとしたら、どんな状態ですか?」
顧客の課題や悩みを把握できる質問です。
If話法が刺さるタイミング
営業は会話の技術 × タイミングの勝負です。
If話法が特に効果が大きくなるタイミングは…
| タイミング | 心理状態 |
|---|---|
| 比較検討中 | 未来のイメージがふくらむ |
| 不安がある | 本音を少し整理したい |
| 決めきれない | 後押しの言葉をほしい |
| 顧客が疲れてきた | 判断に迷っている |
| 初回商談~中盤 | まだ結論を言いたくない |
逆に、結論が固まった後では効果が薄いです。
何かしら迷っているときに、活用しましょう。
If話法で得た本音を「すぐ提案に乗せる」
本音を聞き出した後の一言が勝負。
本音をすぐ提案に反映する
これが信頼される営業の共通点です。
問題点の把握にも使えるIf話法
顧客のNG要素や拒否ポイントも
「仮の話」だから言ってもらえます。
対策を先回りできるため、競合に負けない戦略を立てやすくなります。
If話法の落とし穴
強引にクロージングに使わないようにしましょう。
これは圧が強すぎて、本音どころか、顧客は心を閉ざしてしまいます。
大事なのは顧客が安心して話せる状態をつくることです。
その安心して話せる環境作りがIf話法なのです。
本音を聞き出せない営業は、選ばれない
最後に要点を整理します👇
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| If話法とは | 仮定で心のガードを外す質問 |
| 効果 | 本音・判断軸・未来イメージを引き出す |
| 重要な準備 | 共感・安全宣言・質問意図の提示 |
| 活用場面 | 比較検討/迷い/価格/稟議/不安 |
| 成功のコツ | 聞いた本音を即提案に反映する |
明日の商談から使えるチェックリスト
- 仮定の質問を入れているか?
- お客様の判断基準を聞き出せているか?
- 不安の正体を引き出したか?
- 問題点の可能性を確認したか?
- 本音を提案に確実に反映したか?
1つでも抜けていたら、今日から改善できるチャンスです。
行動しないと変わらない
あなたの提案はもっと伝わるので自信を持ちましょう。
If話法は「使えば効果が出る技術」です。
「もし、今日から一つだけ変えるとしたら、どの質問を追加しますか?」
この問いから、信頼される営業への道が始まります。

