良かれと思って「聞いて」いませんか?
営業の現場で、「このサービス、興味ありますか?」「導入をご検討されますか?」と顧客に聞いた際、「いいサービスなのに、なぜかNOと言われてしまう…」という経験、ありませんか?
実はそれ、聞き方に原因があるかもしれません。
今回はYES/NOで聞くことによる顧客の心理と、その対処法をお教えします。
「NO」が返ってくる心理的な理由
「断る準備ができている」顧客の防衛反応
顧客は営業を受ける場面で、最初から警戒モードに入っていることがあります。
YES/NOで聞かれると、「YESと言うと話が進んでしまう」と無意識にリスク感じ、「NO」で一度ストップをかけようとするのです。
現状で大きく困ったことがない限り、「NO」で答えておいたほうが安全だなと深く考えずに反射的に答えてしまう心理があります。
判断が面倒、だから「NO」で済ませる
忙しいビジネスパーソンにとって、即決は負担です。
「興味ありますか?」と問われれば、「まぁ…今はいいです」と無難にNOを選んでしまう傾向があります。
検討することも、話を詳しく聞くことも時間を使うため、「悪くない話だな」と思っていても手間を感じてしまう顧客も多くいます。
YES/NOで聞かない営業スタイルとは?
「聞く」のではなく「案内する」
顧客へのアプローチは、”いかにYES/NOで聞かずに案内するか”が重要です。
失敗例
「ご案内したいサービスがありまして、詳しく話を聞いてみませんか?」
成功例
「ご案内したいサービスがありまして、●●担当から詳しく説明させていただきますね。」
これだけで、「判断はその後でOK」という印象を与え、顧客の心理的ハードルを下げることができます。
自然な会話の流れをつくる
無理にYESを取ろうとせず、雑談の中で相手の課題を拾い、軽く言い切るのが重要です。
失敗例
「ちょうどそれを解決できるサービスがあるので、次回ご紹介させていただいてもいいでしょうか?」
成功例
「ちょうどそれを解決できるサービスがあるので、次回ご紹介させてくださいね」
こうすることで、「大きな決断をしなければいけない」という心理が働かなくなるので、顧客は自然と話を聞けるようになります。
実践例:こう変えるだけで反応が変わる!
NGな聞き方 | 改善した言い方 |
---|---|
「このサービス、導入をご検討いただけますか?」 | 「このサービスで○○が解決できるので、詳しくご案内させてくださいね」 |
「興味ありますか?」 | 「お時間いただければ、●●ができるご提案ができます」 |
まとめ:営業は「YesかNoか」を迫らないほうがうまくいく
YES/NOを求めない話し方が、顧客の心を開く第一歩です。
特に初回面談や、提案前の段階では「確認」ではなく「案内」のスタンスが重要。
言い切る勇気が、顧客との信頼構築につながります。