損失回避の心理「プロスペクト理論」を営業に活用!意思決定のプロセスを解説

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「なんでこの商品買っちゃうんだろう?」と思ったことはありませんか?

実は、あなたのその購買行動、心理学で説明できるんです!今回は、「プロスペクト理論」という心理学の概念を、営業にどう活かせばいいのかを解説します。顧客の心を掴み、成約率アップに繋がる秘訣を手に入れたい方は必見です!

目次

プロスペクト理論とは?

「プロプペクト理論」とは、「人は不確実な状況や損得を意識すると、合理的ではない選択をしてしまう」ことをまとめた理論です。

人は損失を回避する傾向が強く、不確実な状況で判断が変わるという意思決定モデルです。

プロスペクト(prospect)という語は「期待、予想、見通し」といった意味を持ち、その元々の由来は宝くじです。

行動経済学における最も代表的な理論の一つ

プロスペクト理論(Prospect Theory)は、経済学の分野でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱された、人間の意思決定に関する心理学理論です。

従来の経済学では、人は常に合理的な選択を行うとされていましたが、プロスペクト理論は、実際の人間の意思決定は、必ずしも合理的なものではなく、様々な心理的な要因によって影響を受けることを明らかにしました。

「プロスペクト理論」3つの重要なポイント

損失回避性
人間は利益を得る喜びよりも、同じ額の損失を被る苦痛の方が大きく感じる傾向がある

例えば、1万円を得る喜びよりも、1万円を失う悲しみの方が強く感じられます。

感応度逓減性(かんのうどていげんせい)
利得や損失の絶対額が大きくなるにつれて、その影響を感じる度合いが鈍くなる

例えば、貯金が少ない人が100万円を得ると非常に嬉しいですが、貯金が多い人にとっては同じ100万円の価値が相対的に小さく感じられます。

参照点依存性
人々は現在の状況(参照点)を基準にして、利得や損失を評価する

例えば、ある商品が通常価格よりも割引されていると感じると、その割引が大きな利得として認識されます。

なぜ、プロスペクト理論が営業に役立つのか?

人間の意思決定は、必ずしも合理的ではなく、様々な心理的な要因によって影響を受けるというものです。

人は同じ金額でも、損失を恐れる傾向が強く、得をすることよりも損をすることを嫌がります。

確実な小さな利益よりも、不確実な大きな利益に魅力を感じたり、
逆に確実な小さな損失よりも、不確実な大きな損失を避けようとしたりします。

このプロスペクト理論を営業に活かすことで、顧客の心理に働きかけ、より効果的に商品やサービスを販売することができます。

プロスペクト理論を営業に活かす3つのポイント

損失回避に焦点を当てる

人々は損失を避けるために行動する傾向が強いです。
これを利用して、製品やサービスを購入しないことによる「損失」を強調することができます。

  • 例: 「この特別オファーを逃すと、将来的にもっと高い価格で購入することになります。」

現状維持の価値を強調
顧客にとっての現状維持の価値を明確にし、「この状態を失ってしまう」という不安を煽ることで、購入意欲を高めます。

損失を回避できることをアピール
商品やサービスによって、どのような損失を回避できるのかを具体的に説明することで、購入のメリットを訴求します。

確実性効果を活用する

確実な利益を保証
商品やサービスの確実なメリットを強調し、顧客の不安を取り除きます。

不確実なリスクを最小限に
顧客が不安に感じるようなリスクを最小限に抑えるため、保証やサポート体制などをアピールします。

参照点を巧みに設定する

顧客が現在の状況を基準にして判断するため、参照点をうまく設定することで、製品やサービスの価値を高めることができます。

  • 例: 「通常価格は10万円ですが、今なら8万円で提供しています。」

比較対象を設定
競合製品との比較や、顧客の過去の経験と比較することで、自社の商品やサービスの優位性をアピールします。

期待値を調整
顧客の期待値を適切に調整することで、満足度を高めます。

営業におけるプロスペクト理論の具体例

  • 無料体験やサンプル提供
    商品やサービスを実際に体験してもらうことで、損失のリスクを軽減し、購入へのハードルを下げます。
  • 限定特典やタイムリミット
    限定特典やタイムリミットを設定することで、顧客の購買意欲を高め、行動を促します。
  • 保証や返金制度
    商品やサービスに対する不安を解消し、購入の決断を後押しします。
  • 損失を回避できる言葉遣い
    「損をする」ではなく「お得になる」「価値が上がる」といった言葉を使うことで、ポジティブな印象を与えます。

プロスペクト理論を効果的に活用するためのポイント

  • 顧客の状況や特性を把握する
    顧客一人ひとりの状況や特性を把握し、個々の顧客に合わせたアプローチを行うことが重要です。
  • 誠実なコミュニケーション
    プロスペクト理論を悪用せず、誠実なコミュニケーションを心がけることが大切です。
  • 継続的な学習
    プロスペクト理論に関する知識を常に更新し、新しい情報を取り入れることが重要です。

まとめ

プロスペクト理論は、顧客の心理を深く理解し、より効果的な営業戦略を立てるための重要なツールです。

「提案前の準備トークでの参照点の設定」と「顧客が選びたくなる安心する選択肢の提案」がポイントです!
損したくない顧客の気持ちを理解して、喜ばれる提案をしてください!

損失回避、確実性効果、参照点依存といった概念を意識することで、顧客の心を掴み、成約率向上に繋げることができます。

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