「個人向け営業では成果が出たのに、法人向けになると全然決まらない」
「法人営業から個人営業に変わったら、話が空回りする」
こんな違和感を感じたことはありませんか?
それは、あなたの営業力が足りないからではありません。
個人向け営業と法人向け営業は、そもそも考え方の前提が違うからです。
この違いを理解しないまま同じやり方を続けると、
- 頑張っているのに成果が出ない
- お客様とのズレが大きくなる
という状態に陥ります。
この記事では、
個人向け営業と法人向け営業の本質的な違いと、
それぞれで成果を出すための対応方法を、営業現場目線で解説します。
個人向け営業と法人向け営業は「誰が決めているか」が違う
最初に押さえるべき違いは、とてもシンプルです。
個人向け営業
- 決めるのは「目の前の本人」
- 感情や納得感が強く影響する
- タイミングが合えば即決もある
法人向け営業
- 決めるのは「組織」
- 複数人の合意が必要
- 即決はほぼない
この前提を理解していないと、
どれだけ説明してもズレ続けます。
個人向け営業で重視されるポイント
感情の納得が最優先
個人向け営業では、
「論理的に正しいか」よりも
「自分に合っていると感じるか」が重視されます。
- 不安が消えるか
- 自分の状況を分かってくれているか
- この人から買いたいか
ここがクリアされないと、決まりません。
逆に言うと、感情が納得すれば即決になる可能性が高いのです。
営業マン=サービスの一部
個人向けでは、
営業マンそのものが商品評価に含まれます。
- 話しやすいか
- 押しつけがましくないか
- 信頼できそうか
「あなたから買う理由」を
無意識に判断されています。
対応方法のポイント(個人向け)
個人向けで成果を出す営業は、次を意識しています。
- 相手の話を7割以上聞く
- 共感を言葉にする
- 正解を押しつけない
- 決断を急がせすぎない
「売る」よりも
「安心してもらう」ことが最優先です。
法人向け営業で重視されるポイント
個人の感情より「説明できる理由」
法人向けでは、
担当者はこう考えています。
「これを選んだ理由を、社内で説明できるか?」
- 上司
- 他部署
- 決裁者
この人たちを納得させられる、数字的な根拠や実績が必要です。
営業マン=情報提供者
法人向けでは、
営業マンは「良い人」よりも
「信頼できる情報源」であることが重要です。
- 話が整理されている
- 事実と意見を分けて話す
- デメリットも伝える
感情よりも、
安心して任せられるかが見られています。
対応方法のポイント(法人向け)
法人向け営業で意識すべき点は以下です。
- 結論から話す
- 判断材料を整理して提示する
- 比較・選択の視点を用意する
- 社内説明を想定した資料を出す
「決めさせる」よりも
「決めやすくする」ことが役割です。
目の前の提案相手が、決裁者となる上司や役員、社長を納得させることが最終目標となります。
同じ説明でも、伝え方はここまで変わる
同じ商品・サービスでも、
伝え方は大きく変わります。
個人向けの伝え方
- 「○○さんの場合は、ここが楽になります」
- 「不安に感じていた点は、ここで解消できます」
- 「この商品を買うことで毎日が快適に過ごせますよ」
法人向けの伝え方
- 「この選択で、業務時間が月○時間削減できます」
- 「他社と比べた場合の違いはここです」
- 「導入した他社の実績は○○です」
説明する相手は
「自分ごと」か「組織ごと」か
この視点の違いが大きな差を生みます。
よくある失敗パターン
個人向けでやりがちな失敗
- 情報を出しすぎる
- 専門的に説明しすぎる
- 論理で説得しようとする
結果、
「難しい」「よく分からない」と感じさせてしまいます。
法人向けでやりがちな失敗
- 感情トークに寄りすぎる
- 結論が見えない
- 判断基準が曖昧
結果、
「社内で説明できない」となります。
切り替えができる営業が強い理由
成果を出し続ける営業は、
どちらが正しいかではなく、
どちらに合わせるかを考えています。
- 個人向けでは「感情」に寄り添う
- 法人向けでは「判断」に寄り添う
この切り替えができるだけで、
営業の再現性は一気に高まります。
明日から使える切り替えチェックリスト
商談前に考えること
- 決めるのは誰か?
- その人は誰に説明する必要があるか?
商談中に意識すること
- 個人向け:共感できているか
- 法人向け:判断材料は揃っているか
商談後の振り返り
- 相手は安心していたか
- 次のアクションが明確か
営業は「型」ではなく「合わせる力」
個人向け営業と法人向け営業は、
優劣ではありません。
求められている役割が違うだけです。
相手に合わせて、
- 話し方を変える
- 資料の出し方を変える
- ゴール設定を変える
それができる営業は、
どんな環境でも成果を出せます。
「やり方が合わない」と感じたら、
自分を変えるのではなく、
相手に合わせ方を変える。
それが、
営業を長く続けて成果を出すための本質です。

