【営業の壁を壊す思考法】「カマス理論」で気づくできない自分の正体

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「またダメかも…」が習慣になっていませんか?

営業という仕事は、挑戦の連続です。
新規の電話をかける、初めての会社に提案する、上司を同席させてプレゼンする。
どれも勇気が必要な場面ばかり。

しかし、その勇気がだんだん薄れていくことがあります。

「前も断られたし、また無理だろう」
「自分の提案なんて、きっと通らない」

気づけば、新しいことに挑戦する前からあきらめモードになっている。
これは、能力が落ちたわけでも、やる気がないわけでもありません。
多くの営業マンが無意識に陥る「思い込みの罠」なのです。

その心理をわかりやすく説明してくれるのが、今日紹介する「カマス理論」。
これは、魚のカマスを使った実験から生まれた、有名な行動心理の例え話です。

カマス理論とは? ― ガラス板が生んだ見えない壁

ある水槽の中に、「カマス」と「小魚」を入れます。
カマスは肉食魚。
当然、小魚を食べようと突進します。

ところが、研究者はその間に透明なガラス板を入れていました。
カマスは勢いよく突進するたびに、ガラスにゴン!とぶつかります。

何度も、何度も失敗を繰り返すうちに、カマスはこう学習します。
「どうせぶつかる」「これはムリだ」と。

そして数日後、ガラス板をそっと取り除いても、
カマスはもう小魚に近づこうとしなくなったのです。

つまり、目の前の障害はもうないのに、心の中ではまだあると思い込んでいる。
これが「カマス理論」です。

営業マンもカマス化していく

このカマスの話、実は営業現場でもまったく同じことが起きています。

  • 一度プレゼンでスベった人は「自分は話が下手だから」と思い込み、次の提案で縮こまる
  • 値下げ交渉で断られた人は「価格で勝てない」と決めつけ、提案前に引いてしまう
  • 新規営業で断られ続けた人は「この業界は無理だ」と諦め、挑戦を避ける

過去の失敗がガラス板のように心に残り、
まだ何も起きていないのに、行動を止めてしまうのです。

これを私は「カマス化」と呼んでいます。

カマス化すると、営業力は止まる

カマス化した営業マンは、次第に「守りの営業」に入っていきます。

  • 新しい提案を避け、無難な資料でまとめる
  • 顧客に聞くよりも、自分で答えを決めつける
  • 目標よりも「失敗しないこと」を優先してしまう

こうなると、新しい学びもチャンスも減り、
成長がピタッと止まってしまうのです。

営業で成果を出し続ける人は、スキルよりも「思考の柔軟さ」を持っています
うまくいかなかった理由を冷静に見直し、次はどう変えるかを考える
そうやって、自分で作ったガラス板を一枚ずつ壊していくのです。

カマスが再び動き出す瞬間 ! 「もう1匹のカマス」の存在

実は、この実験には続きの話があります。

動かなくなったカマスの水槽に、研究者はもう1匹のカマスを入れました。
この新しいカマスは、ガラス板にぶつかった経験がありません。
そのため、ためらうことなく小魚を襲って食べます。

すると、どうなるか。
それを見ていた学習済みのカマスが、再び動き出すのです。
「え? 食べられるの?」「本当に行けるのか?」と、
恐る恐る近づき、少しずつ小魚を食べ始めるのです。

この現象が教えてくれるのは、
人は他者の成功を見ることで、自分の限界を疑い直せるということです。

営業の現場にもいる「もう1匹のカマス」

営業でも、他者の成功を見ることで再び行動力を取り戻す瞬間があります。

● 同僚の成功が刺激になる

同じ商品、同じ顧客層で成果を上げた仲間を見ると、
「自分もやれるかもしれない」と勇気がわく。
これは単なる嫉妬ではなく、思考のリセットです。

● 上司の実演を見たとき

同行営業で上司が顧客と会話する姿を見ると、
「その聞き方でいいんだ」「そんな言い方があるのか」と気づく。
それだけで、できる自分のスイッチが入り直すことがあります。

● チームで成功事例を共有する

社内で成功パターンをオープンに共有することは、
一人ひとりの「見えない壁」を壊す力になります。
他人の成功は、あなたの再出発のトリガーなのです。

重要なのは、周りでうまくいっている人がいるということは、あなた自身もうまくいくということ。
それを忘れずに周りの成功を認識すれば、あなたも成功するステップに乗ることができます。

カマス理論から学ぶ、3つの実践ステップ

カマス理論は「思い込みを壊す」ための考え方です。
では、営業の現場でどう活かせるのでしょうか?
3つのステップで整理してみましょう。

① 「なぜダメだったのか」を言葉にしてみる

失敗を感情のまま放置すると、ただのトラウマになります。
でも、言語化すれば改善の材料に変わる

たとえば、
「提案が刺さらなかった」ではなく、
「相手の課題を十分に聞けていなかった」と整理する。

失敗を分析すると、「ガラス板の正体」が見えてきます。

② 小さな成功を積み上げる

大きな成果をいきなり狙うよりも、
昨日より少しうまくできたという小さな成功を意識しましょう。

例:

  • 前回よりもヒアリングの時間を5分長く取れた
  • 価格以外の価値を1つでも伝えられた
  • 商談後にフォローを欠かさずできた

こうした小さな達成が、「やれば変わる」という確信を育てます。

③ 他者の成功を自分の成功予告として受け取る

チームメイトや他社の成功を、「自分とは違う世界」と切り離さないこと。
「自分もやってみよう」「次は自分の番だ」と、未来のヒントに変える。

人は、他人の成功でもう一度動ける生き物です。
つまり、あなたの挑戦もまた、誰かのもう1匹のカマスになるのです。

チームでカマス理論を乗り越える組織へ

営業組織の中には、「失敗を共有しにくい空気」があります。
でも実は、失敗を語ることほどチームを強くするものはありません。

  • 「この提案は失敗したけど、ここは通じた」
  • 「次はこうしてみよう」

そんな会話ができるチームは、互いのガラス板を壊し合えます。

また、成功事例をオープンに共有し、
「誰が」「どんな工夫で」「どんな結果を出したか」を見せ合うことで、
もう1匹のカマスがチームの中に次々と生まれていくのです。

もう一匹のカマスになると決める

いまあなたは、小魚を食べなくなったカマスですか?
それとも、周りに小魚を食べられることを教えるカマスですか?

例え小魚を食べなくなったカマスだったとしても、今からの選択で周りの小魚を食べられることを教えて小魚になることができます。

周りの協力を得て成長し、今度は周りに成功できることを見せる営業マンになりましょう
それが、周りに小魚を食べられることを教えるカマスになるということです。

人と人は影響し合っています。
いい影響を与え合う関係を築いていくきっかけを作れたら、それはあなたはチームにとってかけがえの存在になることでしょう。

ガラス板は、最初から自分の中にしかない

営業の現場では、数字や結果に一喜一憂しがちです。
でも、本当に大事なのは「何が自分を止めているか」に気づくこと

過去の失敗が作ったガラス板を信じ続ける限り、景色は変わりません。
けれど、一歩踏み出してみると――
「思っていたほど、壁なんてなかった」と気づく瞬間が必ずあります。

行動すれば、世界は変わります。
そして、あなたが再び動き出す姿は、きっと誰かの勇気にもなる。

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