営業活動に「交流会」という選択肢を持っていますか?
営業といえば、飛び込み営業、テレアポ、商談、SNS発信、紹介など、さまざまな手法があります。
しかし最近、成果を出している営業マンの中で「交流会を自ら開く」という新たな動きが広がっています。
交流会というと「異業種交流会に参加する」というイメージがあるかもしれませんが、ここでいう交流会とは、営業マン自身が主催者となって人と人とをつなぐ場をつくること。
ただ参加する立場ではなく、企画し、呼びかけ、場をつくる「主催者になる」ことには、営業活動において多くのメリットがあります。
今回は、なぜ今、営業マンが交流会を開くべきなのか、その背景と効果を解説していきます。
営業の本質は「信頼構築」であり「人と人とのつながり」
まず前提として、営業の本質は「売り込むこと」ではありません。
相手との関係性を築き、「この人なら任せられる」と思ってもらうこと、つまり信頼構築が最も重要です。
商品のスペックや料金で勝負する時代は終わり、誰から買うかが問われる時代になりました。
この流れの中で注目されているのが、「場をつくれる営業」です。
交流会を開くというのは、まさに人と人とを結ぶ行動。
売り込みではなく、価値あるつながりをつくる行為が、間接的に営業活動を後押ししてくれるのです。
交流会主催が営業にもたらす3つのメリット
では具体的に、営業マンが交流会を主催することでどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
①「自分」という存在を信頼してもらえる
交流会では、売り込む場ではなく、人柄や姿勢が自然と伝わる場です。
名刺交換だけで終わる関係ではなく、雑談や共通点から「この人、感じがいいな」「なんか信頼できそう」と思ってもらえる機会になります。
特に、主催者としての立ち振る舞いや気配りが、あなた自身の信頼残高を高めてくれるのです。
そして、参加者側から見たときに、主催者は特別な存在です。
一番覚えてもらいやすい立ち位置なので、その後のビジネスにも繋がりやすくなります。
② 見込み顧客と自然に出会える場になる
交流会では、いきなり「営業」として接する必要はありません。
むしろ、雑談から始まり、「実はこういうことで困っていて…」と相手の悩みやニーズが自然とこぼれることも多々あります。
その中から「実は、うちがそのサポートできますよ」と提案すれば、押し売り感のない自然な営業が可能に。
雑談にこそ営業のヒントは隠れています。
商品の話や提案だけで、人間関係を作ることはできません。
交流会を通して積極的に雑談をしましょう。
③ 人脈が広がり、紹介の連鎖が生まれる
交流会では、1人とつながれば、その人の先にいる知人・顧客ともつながる可能性があります。
また「〇〇さんの交流会、よかったよ」「あの人、紹介したいかも」と第三者からの紹介が生まれやすい土壌でもあります。
これにより、1対1の営業では得られない広がる営業の仕組みを構築できるのです。
今、交流会が再評価されている理由
コロナ禍以降、ビジネスの場も急速にオンライン化しました。
Zoom商談、SNSマーケティング、DM営業など、非対面で完結する営業手法も増えています。
しかしその一方で、
- 顔が見えないことで不安感が拭えない
- SNSでは関係が深まらない
- オンライン営業に限界を感じる
といった人との接点不足に悩む声も多くなってきました。
こうした背景から、リアルな場での信頼構築が再び注目され、交流会の価値が再評価されているのです。
オンラインではどうしてもビジネスの話だけに集中してしまうことが多く、関係性を構築しにくいです。
そのため、リアルな交流会のニーズは高まっています。
「参加者」から「主催者」になるだけで見える景色が変わる
もちろん、交流会に参加することにも価値はあります。
ですが、主催者になることで得られる信頼度・影響力・立ち位置はまったく異なります。
たとえば…
- 相手の記憶に残る(主催者は自然と目立つ)
- 人を集められる=信頼されている人という印象を持たれる
- 相手から話しかけられる(受け身にならずに済む)
さらに、参加者にとっても「営業マンからの売り込み」ではなく、「交流会の場をつくってくれた人」として関わるため、心理的な壁がなくなります。
実際の成功事例:交流会をきっかけに成約率が倍に!
ある保険営業の方は、毎月5〜6名規模のランチ交流会を開いています。
はじめは知人ばかりでしたが、徐々に参加者がその知人を連れてくるようになり、2〜3ヶ月後には交流会経由の紹介案件が全体売上の50%以上に。
売り込みは一切せず、場を提供し続けることで、「信頼できる人」「紹介したくなる人」というポジションを獲得。
営業スタイルが受注ベースから紹介ベースへとシフトした好例です。
まずは「小さく」「気軽に」始めてみよう
「交流会を開くなんて、ハードルが高そう…」と思った方もいるかもしれません。
でも、最初は2〜3人の知人とのランチ会でもOKです。
ポイントは以下の3つ:
- テーマをゆるく設定する(例:「○○業界の人と話そう会」)
- 無理に人を集めようとしない(最初は信頼できる人から)
- ビジネス色を出しすぎない(雑談を楽しむ空気が大切)
続けるうちに、徐々に「また呼んでください」「今度友人を連れて行っていいですか?」という声が増えてきます。
この声が増えない場合は、交流会内容を考え直して会の魅力を上げていきましょう。
自身で集客をしなくても、人が集まる交流会になったら、あなたは何もしなくても「見込み客が自動で増える仕組み」を作ったのと同じです。
まとめ:「営業する場」から「関係をつくる場」へ
営業活動における最終目的は「契約」かもしれませんが、
その前にあるのは、信頼・共感・関係性です。
交流会は、売るためではなく、つながるために開く場。
結果として、営業の成約率を高め、紹介を生み出し、あなた自身の価値を伝える最強の武器になります。
今こそ、「主催者」という立場から、営業の新たなステージに踏み出してみませんか?