なぜ「記念日・節目」は営業に効くのか
営業の成果は、
提案内容や価格だけで決まるものではありません。
むしろ、条件が大きく変わらない場面ほど、
最後の決め手になるのはこんな理由です。
- なんとなく信頼できる
- 話しやすい
- 自分のことを覚えてくれている
その中でも、
「記念日や節目を覚えている」という行動は、
想像以上に強い印象を残します。
なぜなら、それは
相手を顧客ではなく一人の人として見ているサインだからです。
この記事では、
なぜ記念日・節目を覚えている営業が
最終的に選ばれやすいのか、
そして営業としてどう活用すればいいのかを、
具体例を交えて解説します。
「覚えていること」そのものが、価値になる時代
今の時代、情報は簡単に手に入ります。
商品比較も、口コミも、価格も、誰でも調べられます。
だからこそ営業に求められているのは、
情報を持っている人ではなく、
自分を理解してくれている人です。
- 去年も同じ時期に相談した
- 前に話したことを覚えてくれていた
- 何気ない一言を拾ってくれていた
こうした「覚えている」という行為は、
相手の中で静かに信頼として積み重なっていきます。
記念日・節目とは「特別な日」だけではない
「記念日」と聞くと、
- 創業記念
- 周年
- 昇進・就任
- 誕生日
- 子供の誕生日
といった大きな出来事を想像しがちです。
しかし、営業にとって本当に効く節目は、
もっと日常に近いところにあります。
- 初めて取引した月
- 担当になって1年
- 前回の相談から半年
- 繁忙期に入る前の時期
これらはすべて、
相手にとって意味のある節目です。
重要なのは、
盛大に祝うことではなく、
「覚えているよ」という姿勢を見せることなのです。
記念日を覚えている営業が与える3つの印象
① 自分に関心を持ってくれている
人は、自分に関心を向けてくれる相手に
自然と好意を持ちます。
「去年もこの時期にお話ししましたね」
「ちょうど出会ってから1年くらい経ちましたね」
たったこれだけで、
相手は「ちゃんと見てくれている」と感じます。
② 一過性ではなく、長く付き合う気がある
記念日や節目を覚えている営業は、
短期的に売ろうとしている印象がありません。
- 今だけではない
- 継続を前提にしている
この安心感が、
最終的な意思決定の場面で効いてきます。
③ 他の営業と比べにくくなる
条件が同じなら、
人は「感情」で選びます。
「この人、前のことも覚えてくれてたな」
「ちゃんと一人の人として大事にしてくれてるな」
その顧客の感情が
無意識に他社との比較を弱めます。
やりすぎないのが、記念日活用のコツ
注意したいのは、
やりすぎると逆効果になるという点です。
- プライベートに踏み込みすぎる
- お祝いムードを強く出しすぎる
- 義務的に連絡する
これらは、
「営業っぽさ」を感じさせてしまいます。
記念日を使う目的は、
距離を縮めることではなく、距離を保つことです。
記念日に関する顧客との適切な距離は、
個人向け営業と法人営業や、営業スタイルや商材によっても異なります。
保険の営業など個人のプライベートと深くかかわる業種の場合は、
誕生日やお子様の記念日など、節目を大切にするとより喜ばれるでしょう。
営業として使いやすい「誕生日」等の具体例
ここでは、誕生日対応という具体例を共有します。
「誕生日などの記念日」は、営業にとっていちばん自然に距離を縮められる武器です。
しかも、やり方さえ間違えなければ売り込み感がゼロです。
営業として使いやすく、失敗しにくい関係性別の具体例をまとめます。
① まだ距離が近くない相手(安全ゾーン)
やること
- メッセージのみ
- 当日 or 前後1日
言い方
📌 ポイント
- 「ささやか」という言葉が距離感を守る
- 絵文字・スタンプは控えめ
② 定期的にやり取りしている相手
①の内容に一言だけ相手軸を足す
📌 ポイント
- 「覚えている+理解している」が伝わる
- 褒めすぎない
③ 関係が深い相手(信頼関係あり)
小さなギフト or 情報提供
- コンビニで使えるギフト
- 相手の興味に合う記事URL
メッセージ例
📌 ポイント
- 金額は気にさせない
- モノより「気遣い」が伝わるプレゼントとメッセージを意識
記念日連絡でやってはいけないこと
ここで、
多くの営業が無意識にやってしまうNG行動も整理しておきます。
- 記念日=必ず提案をする
- お祝いから商談に急につなげる
- 返事を期待する前提で送る
記念日は、
「売る理由」にするものではありません。
むしろ、
「今日はそれだけです」
「またタイミングが合えば」
と、余白を残すほうが、
後から声がかかりやすくなります。
なぜ「最後の最後」で思い出されるのか
複数社で迷っているとき、
相手の頭に浮かぶのは、
「一番印象がよかった人」です。
その印象は、
派手な提案よりも、
小さな積み重ねから生まれます。
- 覚えてくれていた
- 気にかけてくれていた
- 無理に売ってこなかった
記念日・節目を覚えている営業は、
この積み重ねを自然に作っています。
だからこそ、
最後の最後で「やっぱりこの人にしよう」と思われるのです。
記念日を「武器」にしない営業が強い
記念日や節目は、
使い方を間違えると、
ただの営業テクニックに見えてしまいます。
大切なのは、
- 相手を覚えている
- 時間を一緒に重ねている
- 長く付き合うつもりでいる
その姿勢が伝わること。
記念日・節目を
武器として使わない営業こそ、
信頼を積み上げ、最後に選ばれます。
派手なことは必要ありません。
覚えていること、覚えていることを伝えること。
それ自体が価値になるのです。

