断られにくいお願いの言い方!心理的ハードルを下げる3ステップ

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営業でお願いが通らない理由

「どうやって頼めば、相手は動いてくれるんだろう?」
営業の現場で、多くの人が直面する悩みです。

同じ商品を同じ条件で提案しても、断られる営業とスムーズに進む営業がいます。
その違いの多くは、お願いの伝え方 にあります。

たとえば、こんな2つの言い方を比べてみてください。

Aさん

「ぜひご検討いただけませんか?」

Bさん:

「〇〇様の課題解決のために、今回の提案を活用できると思います。
もしよければ、私にお手伝いさせていただけませんか?」

一見似ていますが、受け手の印象は大きく異なります。
Aさんは「売りたい気持ち」が前面に出ていますが、Bさんは「相手のために動く姿勢」が伝わります。

つまり、断られにくいお願いとは、相手の心理的ハードルを下げる伝え方なのです。

お願いが通らない3つの原因

営業がお願いをしても断られる理由は、大きく3つに分けられます。

① 相手に負担をかけている意識が強すぎる

「お願いすると迷惑になるかも」と考えすぎると、言葉に力が入らず、逆に曖昧で伝わらない言い方になってしまいます。
「お願いしてイヤだったら断られるだけ」くらいの気持ちでいると、力みすぎずにお願いできるようになります。

② 「自分が全部やらなきゃ」と抱え込む

頑張り屋の営業ほど、自分一人で解決しようとしてしまいます。
しかし、お願いして協力を得ることで、実はより成果が上がることも多いのです。
協力を得ることで迅速に良い結果がでるなら、周りにとってもそのほうがいいのです。
自分でどうにかするは、一見素晴らしい気がしますが、時にはエゴになっていることも多々あります。

③ 提案が売り込みっぽくなる

お願い=売り込み、と考える人もいます。
相手にとって価値のあるお願いであれば、売り込みではなく「共に成功するための提案」として受け入れられます。

心理的ハードルを下げる3ステップ

断られにくいお願いには、心理学的な裏付けがあります。
相手が自然に「YES」と言いやすくなる3つのステップをご紹介します。

ステップ1 共感を示す

まずは相手の立場や状況に理解を示すことが大切です。

例:

「〇〇様の業務が多忙なこと、よくわかります。その上でお願いしたいことがありまして」

共感を先に伝えると、相手の防御する心が下がり、聞く姿勢が生まれます。
謙虚さを忘れずに、お願いするための入口を作りましょう。

ステップ2 お願いの理由を明確にする

ただお願いするだけでは、人は動きません。
「なぜお願いするのか」「相手にとってどんな意味があるのか」を伝えましょう。

例:

「今回のご提案は、〇〇様の課題を解決するために最適です。ぜひ一度ご意見をいただけませんか?」

理由を添えることで、相手にとって意味のあるお願いになります。

ステップ3 感謝で締める

お願いを伝えたら、最後に必ず感謝の言葉を添えます。

例:

「お忙しい中、検討いただけるだけでも本当にありがたいです。」
「○○さんのおかげで、そのあとスムーズに契約がとれてお客様に喜んでいただけました。」

感謝があると、相手は「協力してよかった」と感じ、次回も応えてもらいやすくなります。
お願いを聞いてもらった際は、必ず感謝とその結果どうなったかをお伝えしましょう。

ストーリーで学ぶ お願い上手になった営業の変化

ここで、実際の営業マンの例を紹介します。

田中さんのケース

田中さん(仮名)は、いつも提案の最後に「ご検討ください」と伝えていました。
しかし、ほとんどの案件で「検討します」と言われ、その後の連絡はほとんどありません。

ある日、上司からアドバイスを受けました。

「お願いの仕方が、一方的な要求になってるぞ」

田中さんは、自分の伝え方を見直しました。
共感→理由→感謝のステップで伝えるようにしたのです。

変更後の会話例

「〇〇様の業務が多忙なことは承知しております。その上で、今回の提案は〇〇様の課題解決に直結します。
お手すきの際に一度ご意見いただけますと幸いです。いつもご検討いただきありがとうございます。」

この伝え方に変えただけで、以前は反応がなかった担当者から連絡が入り、商談が進み始めました。

お願いを通すための実践ポイント

実際に現場でお願いを通すためのポイントをまとめます。

  1. タイミングを読む
     相手が余裕のあるタイミングで話すこと。忙しいときは逆効果です。
  2. 相手に選択肢を与える
     「A案かB案、どちらがご都合よろしいですか?」
     人は自由に選べると心理的ハードルが下がります。
  3. お願いは短くシンプルに
     長すぎる説明は逆効果。必要な情報だけを伝えます。
  4. 事前に関係性をつくる
     日頃から信頼関係を築くことで、お願いは通りやすくなります。
  5. 感謝の習慣を持つ
     小さな協力にも感謝することで、相手はまた応えたくなります。

お願い上手が信頼を深める理由

お願い上手な営業は、単に成果が出やすいだけではありません。
相手との信頼関係を深めることができます。

理由は簡単です。

  • 相手に配慮する
  • 相手の立場を理解する
  • 感謝の気持ちを伝える

これらを意識してお願いすることで、営業は「売り込み」ではなく「共創」に変わります。
また、人からお願いをされて応えてあげることは、相手の自己肯定感を上げることにも繋がります。

信頼関係を深めるお願いをして、次に相手のお願いを聞く。
これを繰り返して、どんどん信頼関係を深めながら輪も広げていきましょう。

断られにくいお願いは、信頼を動かす

断られにくいお願いの秘訣は、心理的ハードルを下げることです。

  • 共感 → 相手の防御心を下げる
  • 理由 → 相手にとって意味のあるお願いにする
  • 感謝 → 協力してよかったと思わせる

営業でのお願いは、ただの依頼ではありません。
信頼関係を築くためのコミュニケーションなのです。

日々の営業活動で、意識してこのステップを取り入れることで、
断られることが減り、結果として信頼される営業マンになれます。

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