営業マンが知っておきたい信頼構築の裏ワザ
営業の現場でよく聞く「他己紹介」。第三者が別の誰かを紹介するこの方法、実は“人脈をたてぼる”=縦方向に広げていく大きなチャンスを秘めています。この記事では、他己紹介が人脈形成にどう影響し、なぜ営業マンにとって有効なのかをわかりやすく解説します。
そもそも「他己紹介」とは?
「他己紹介」とは、自分ではなく第三者があなたを紹介することです。たとえば、上司があなたを顧客に紹介する場面や、同僚が知人の経営者にあなたのことを話してくれるケースなどが当てはまります。自分から語る“自己紹介”に比べ、他者が語ることで信頼性や客観性が加わり、説得力が大きく高まるのが特徴です。
「たてぼり」の人脈とは?
ビジネスの人脈形成には「横ぼり」と「たてぼり」があります。
- 横ぼり:同じ業界や立場の人とのつながり
- たてぼり:立場や役職、業界を超えた縦のつながり
営業で成果を出すには、特に「たてぼり」が重要です。たとえば、担当者レベルから始まった関係が、紹介を通じて部長、役員、経営層へと拡大していけば、商談の規模や影響力も格段に上がります。
他己紹介がもたらす「たてぼり」効果とは?
信頼がスキップされる
紹介者がしっかりとした信頼関係を持っている場合、その信頼があなたにも“スライド”します。上司や既存顧客からの紹介であれば、「信頼できる人」として受け入れられるスピードが段違いです。
会えない相手に届く
経営層や決裁権者など、普段はアクセスが難しい相手にも、他己紹介があれば会える可能性が高まります。これが“たてぼり”の大きな利点です。
トップダウン営業に繋がれば一瞬で大きな契約を獲得することも可能です。
紹介者があなたの価値を引き上げてくれる
自分で自分を売り込むよりも、第三者があなたの実績や信頼性を語ってくれる方が、好印象を与えることができます。
これは紹介者の信頼が高ければ高いほど大きな効果をもたらします。
実際のビジネスシーンでの活用例
ケース①:上司が経営層に紹介
ある営業マンが、上司から取引先の役員を紹介されたことで、数千万円規模の提案に進展。自分一人では届かない層に、上司の信頼が橋渡しをしてくれた。
ケース②:顧客が顧客を紹介
既存顧客が、信頼できる取引先の経営者にあなたを紹介してくれたケース。初回の打ち合わせから受注までが異例のスピードで進行。
ケース③:営業チームの仲間から経営層、そこから上場企業の代表を紹介
会社は異なるものの互いに送客していた営業仲間があなたを紹介してくれたケース。その経営層から別の上場企業の代表取締役を紹介され、提案までスムーズに進んだ。
成果を生むためのポイント
他己紹介の効果をより高くし、「人脈のたてぼり」を加速するポイントをお伝えします。
紹介しやすい情報を提供する
紹介者に、あなたの実績や得意領域を具体的に伝えておくことで、より強く、印象的な他己紹介につながります。
紹介後のフォローを丁寧に
紹介を受けた後は、必ず紹介者にも報告・感謝を伝える。これが次の紹介を生む土台になります。
紹介者の立場を立てる
紹介者の信頼を損ねないよう、初対面の印象や対応に注意しましょう。
紹介者をほめる
紹介者もビジネスが加速しやすくなるので、この人なら「大事な人を紹介しよう」と、紹介が加速します。
まとめ:人脈を深く、強くする「他己紹介」の力
他己紹介は、単なる紹介手段ではなく、人脈を縦に掘り進めていくための強力なツールです。特に営業マンにとっては、商談を大きく展開させる鍵にもなります。「誰にどう紹介してもらうか」「どうしたら自分を紹介しようと思ってもらえるか」を意識するだけで、成果に大きな差が生まれます。
まずは紹介者からの信頼を獲得できるように、丁寧な対応をしていきましょう。