営業職の皆さん、営業は新しいチャレンジをして成長するのが大切です。チャレンジにはストレスが必ずついてきます。しかし、そのストレスをどう考えれば良いか、戸惑っていることもあるのではないでしょうか?実は、営業力向上の鍵は「認知評価理論」にあります。なぜなら、物事の捉え方とストレスについて理解し、ストレス対処に役立つからです。この記事では、認知評価理論の基本から具体例を解説します。マインドを整えて営業成績を上げたい方は、ぜひご一読ください。
認知評価理論とは
認知評価理論の概要
認知評価理論は、認知的評価が感情や意欲に影響を及ぼすという考え方。ストレスやモチベーションに関する研究の中で提唱されています。アメリカの心理学者リチャード・ラザルスは、ある出来事が生じた場合、それをどのように捉えるかということ(認知的評価)がストレスに大きな影響を与え、それにより対処行動が決まるものとしました。
認知評価理論の基本原理
この理論によると、人は出来事に対して一次評価と二次評価の2つの評価を行い、その評価結果によってストレスを感じるかどうかが決まるとされています。
一次評価とは、出来事が脅威なのかチャンスなのかを評価するものです。
例えば、仕事で大きなミスをしてしまった場合、「これはまずい、クビになってしまうかもしれない」と評価すれば、一次評価として脅威と判断されます。
一方、二次評価とは、自分がその出来事に対処できる能力を持っているかどうかを評価するものです。
例えば、一次評価で脅威と判断された出来事に対して、「自分は優秀だし、上司に相談すればきっと解決できる」と評価すれば、二次評価として対処できる能力があると判断されます。
このように、一次評価で脅威と判断され、二次評価で対処できない能力があると判断された場合、人はストレスを感じるのです。
認知評価理論でストレスを上手にコントロール
ストレスに対処するための方法
認知評価理論は、ストレスの発生メカニズムを理解するだけでなく、ストレスに対処するための方法を考えるうえでも役立ちます。
例えば、一次評価で脅威と判断された出来事に対して、脅威を軽減する方法を考えることができます。具体的には、問題を小さく分解して一つずつ解決していく、周囲の人に助けを求める、リラックス法を実践するなどが考えられます。
また、二次評価で対処できない能力があると判断された出来事に対して、対処能力を高める方法を考えることもできます。具体的には、問題解決能力を身につける、ストレスマネジメントスキルを習得する、自己肯定感を高めるなどが考えられます。
このように、認知評価理論は、ストレスを上手にコントロールするための指針を与えてくれる理論なのです。
認知評価理論の具体例
- 仕事で大きなミスをしてしまった
- 一次評価:脅威(クビになってしまうかもしれない)
- 二次評価:対処できる能力がある(優秀だし、上司に相談すれば解決できる)
- 結果:ストレスを感じない
- 上司から厳しい叱責を受けた
- 一次評価:脅威(評価が下がるかもしれない)
- 二次評価:対処できる能力がない(自分は無能だ)
- 結果:ストレスを感じる
- 昇進試験に落ちた
- 一次評価:脅威(キャリアプランが崩れるかもしれない)
- 二次評価:対処できる能力がある(次回に向けて再挑戦すれば良い)
- 結果:ストレスを感じない
認知評価理論の重要性
認知評価理論は、ストレスという現代社会における重要な課題を理解するうえで、非常に重要な理論です。
この理論を理解することで、私たちはストレスの発生メカニズムをより深く理解し、ストレスに対処するための方法を考えることができます。
また、認知評価理論は、モチベーションや感情などの他の心理現象を理解するうえでも役立ちます。
このように、認知評価理論は、心理学のみならず、教育学、経営学、医療など、様々な分野で広く応用されているのです。
まとめ
認知評価理論を理解し、ストレスに向き合うことは、営業成績を向上させるための重要なポイントです。営業担当者は、認知評価理論を活用し、自身のストレスに適切な対応をすることや顧客対応など効果的な営業戦略を展開することで、成果を上げることができるでしょう。